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TOEIC SW テスト と Task Completion

TOEIC Listening / Reading Tests (LR) は日本では今年の総受験者数が200万人に迫る勢いで普及していますが、同じETSが実施しているTOEIC Speaking / Writing (SW) Tests の受験者数はその約235分の1、2010年度実績で 8500人 http://www.toeic.or.jp/sw/data/data.html にとどまっています。韓国ではTOEICのスコアを表記する場合は、LR(通常のマークシート方式)のスコアにSW のスコアも併記するようになりつつあるそうですが、日本ではまだまだその存在自体、認知されているとはいえないでしょう。先日参加したETS主催の教員向けワークショップ("Propell” Teacher Workshop for the TOEIC Speaking Writing Tests)では、実際に問題を作成している2名の講師から直接レクチャーを受け、採点に関して質問する機会にも恵まれ、有益なインプットを頂きました。

一日のワークショップを通して発信されたメッセージは、「TOWIC SW Tests において我々は、受験者が指定されたタスクを完遂しているか(Task Completion)を最重要視する」。とにかく"Task completion is the first priority.” が繰り返し強調されました。ワークショップの冒頭に、参加者がテーマ別に壁に貼られた模造紙に質問を自由に書いていく"Gallery Walk” というアクティビティがあり、私も5~6個質問を書きました。そのうちの2つがこの Task Completion に関わってくる質問だったことが後に判明。1つは "Which is more important in the Speaking Test, fluency or accuracy?” もう1つは "To what extent does L2 (second language) accent affect the rating?”。みなさんはどう思われますか。ETS の回答は "Fluency, accuracy, and L2 accent do not really matter as long as the assigned tasks are completed.” このメッセージは具体的に何を意味するのでしょうか。

ワークショップのハイライトは何と言っても、受験者のサンプルを聴いて各自自分で採点するアクティビティでした。採点練習をすることでETSが求める解答のレベルが体感できますし、受験者の方に指導する際のベンチマークにもなります。採点練習した Speaking Test Question 11 "Propose a Solution”(留守番電話メッセージを聴いて問題を理解し、解決策を提示する)の解答例の中に1つ、非常に悩ましいものがありました。受験者はよどみなく話します。L2アクセントもさほど気になりません。語彙・表現も自然です。しかし問題なのは「タスクと関係ないことを話している」。Speaking Test Question 11 で Task Completion=Successful が5点・4点、Task Completion= Unsuccessful は3点・2点・1点です。私は2点・1点で非常に迷いました。単語やフレーズ単位でしか話せない受験者が1点(無言であれば0点もあり)になることを考えると、これだけ流暢に話せるのなら1点はかわいそう。でもこれだけタスクとズレていたら3点はありえない。じゃあオマケで2点かぁと恐る恐る "Do you think it’s 2?” との掛け声に右手を挙げました。答えは「1点」。ご褒美のロッテ・チョコパイをゲットし損ねました。

1点をくらった彼女の解答を要約すると以下のようになります。
Hi, thank you for calling. I just heard your voicemail message. Actually, I don’t understand your problem and have no idea because I have never had such an experience. If you send me an e-mail about your situation, I’ll look into it and give some suggestions later, or I’ll find someone who can handle your problem. So, give me some more time. Please e-mail me, anyway. Let’s keep in touch. Bye!

留守電を残した人は「悪天候で飛行機が飛ばない。他の用事は延期できるが、明日の午後に入っている採用面接は相手の都合もあるのでどうしようかと困っている。代役を立てるか、最悪の場合先方に連絡して延期してほしい。詳細が決まったら折り返し連絡下さい」と言っています。それに対する彼女の返答は、留守電を残した人に対する解決策になっていません。問題を理解しようともしていない。何よりまずいのはこの解答が「一見どんな問題にも通用しそうなテンプレート」に聞こえるところです。おそらく先生から「留守電が聞き取れなかったらコレを言いなさい」と言われ、練習してきたのでしょう。でもこれはコミュニケーションではありませんよね。ただの暗唱発表会です。実際、彼女の応答がコミュニケーションとして成立する場合もあるでしょうし、そこで覚えたフレーズは無駄にはなりません。ただTOEIC Speaking Test Question 11 の要求するタスクには不十分だった、ということです。

ここで思い出すのがETSのメッセージ、"Fluency, accuracy, and L2 accent do not really matter as long as the assigned tasks are completed.”上記の解答は "Fluency, accuracy, and L2 accent” (流暢さ・正確性・母国語の影響によるアクセント)に関しては合格点でしょう。でも Task Completion に関してはほぼゼロでした。「相手の意思を理解し、それに対する自分の意思を伝える」のがコミュニケーションの基本と考えれば、ETS の言う "Task Completion" とは「相手の意思を理解し、それに対する自分の意思を伝えること」とほぼイコールなのかもしれません。流暢さ・正確性・母国語の影響によるアクセントを気にしすぎるあまり、自分の意思をしっかり伝えるという本来の目的を見失わないでね、と。相手の意思を理解するにはまず listening skills を磨く、自分の意思を伝えるには speaking skills を磨く、そのために語彙を増やす、reading・writing 練習も組み入れ自分から発信できる語彙・フレーズ・構文のパターンを増やし、文と文を論理的につなぐ練習をする。まさに「総合格闘技」の心意気ですね。

TOEIC Speaking/Writing (SW) Tests も所詮は人がつくった「人工的な物差し」であり、その人が持つ「英語での意思伝達力」のごく一部を測定するに過ぎません。でもSWテスト の受験や対策を通じて、いままで何から手をつけていいか分からなかったアウトプットに重きを置いた英語学習を始めること出来れば 、それはそれでいいのではないでしょうか。この記事が一人でも多くの方にとって「アウトプット練習のきっかけ」になれば嬉しいです。

TOEIC SWテスト 公式ホームページ

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Author:Aya
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